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2006.01.31

『文壇』野坂昭如、文春文庫

 野坂は一日にして成らず、放送作家、雑文書き、司会者、童謡作詞家、いずれの世界で活躍していても、よくいえば慢心することもなく、正確には僻みっぽくて誰に対しても拗ね者として身過ぎ世過ぎ。小汚い酒場にいると、すぐ背中には、文壇の重鎮が群居する。発表したものの評価はどこでも話されない。
 吉行淳之介の評価が気になる。五木寛之の動向が気になる。自分の小説はといえば「思いつきは浮かぶ、書けない。自分のわずかな作品の、冒頭すらあやふや、およその筋も覚えていない、酔わなきゃ読み返せない、ウイスキーグラス片手に、おそるおそる自分の小説を読む、自分で感心」。
 どうにか浮草掴まえて、人のアドバイス通り、TVの司会者業を降りて新作書けば、あれよあれよで直木賞、白いスーツ。改行句読点恐怖症のまま泥酔し、それでも書き続ける、頭を上げて、羅針は何処にある。死なれてみて分かるのか、それは三島由紀夫。
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Posted at 22:45 | 文春文庫 | COM(0) | TB(0) |
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