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2009.11.25

『柔らかい個人主義の誕生』山崎正和、中公文庫

 80年代に入って早々、70年代を「不確実性の時代」と名づけて整理する。高度成長による「黄金の60年代」論や、学園紛争をはじめとする「叛乱の60年代」論を手早くさばいて次へ行く。その持ち運びの軽さ自体が、著者がいう「消費」の手触りにとても近い。
 消費は、単純な消耗ではなく、快楽主義の代表選手なわけでもない。「充実した時間の消耗」こそを消費と呼んで、生産者ベースでものが決まってきたガチガチの個人主義の時代から、顔のみえる大衆社会を想起し、柔らかい個人主義の萌芽を見出そうとする。
 あれから四半世紀。この議論をどう引き継ぐか。生産、消費といった動きのある状態への名づけ・意義づけは、もうどうでも良くなった。むしろ「所有」といった静止しているようにみえる様態を示す言葉に潜むダイナミズムに引き付けられていたわけである。
 さて、ゼロ年代も、ぼちぼち終わりますがな。

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Posted at 06:00 | 中公文庫 | COM(0) | TB(0) |
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