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2005.12.08

『バブルの復讐』斎藤貴男、講談社文庫

 『精神の瓦礫』改題。これだけで大分すごい。取り上げられているのは、長野オリンピック、湯沢のリゾートマンション、小笠原空港、長銀、企業メセナ、震災、地域振興券、国民総背番号。これだけ項目が並ぶともう観念するしかない。バブルの時代は本当に済まなかったと思う。私が謝ってもしょうがないが。
 バブルが金融・経済の側面を蝕んでいった過程にとどまらず、そのシステムを一緒に作り上げていった人々のモラルをきわめて真っ当に批判している。魚住昭と並んで、いま一番面白いジャーナリストのひとりである。99年の親本刊行後、大きな加筆をしていないので、携帯電話の使用に関する道路交通法改正などには触れられていないなど、やや情報が古いのはいた仕方ない。
 さて、ここで敢えてこの本の不満点を指摘するなら、著者のどこかに潔癖主義な匂いがする点である。たとえば小笠原空港問題の章。斎藤によれば、公約を支持し当選した候補者が変節をしたのに、態度を明らかにしない共産党は「公約違反を追及すべきはずだった」し、同地域の野生生物研究会が日本アムウェイ(本書では名が伏せられている)の助成を受けて「悪びれず」事業を行っている、と書かれている。
 単純な善悪じゃなくて、そんな思いに駆られる著者自身の思い、あるいは思い込みはどこから来ているのか。そこを抉ってほしい。
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