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2006.01.10

『ドイツ・オーストリア』東山魁夷、新潮文庫

 「古い建物の無い町は、想い出の無い人間と同じである」というのは「或るドイツ人の言葉」だそうだが、その部分に傍線がある。それ以外にも、いちいち文章を噛みしめるぞ、という決意がこめられた筆圧が散見されるページ。実用書に下線を引くのは分かるけど、東山魁夷の小画集に書き込んだ、この本の前の持ち主はどんな人なのだろうか。よっぽど何かが逼迫していたのだろうか。じゃあ、古本屋でこの本を手に取った自分が、逼迫していなかったかどうかは、分からない。
 まだ空けやらぬドイツ・リューベック。その建物に点るあかりからはじまる東山魁夷の作品には、人物がまったく出てこない。ときおり挟まれる作者による文章に沿って、穏やかなドイツ、オーストリアの旅が始まる。
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