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2006.03.05

『豚の戦記』ビオイ=カサレス、集英社文庫

 アルゼンチンに暮らす老人たちが、若者との全面戦争に巻き込まれる、その一週間の記録。というと聞こえはいいが、活劇的要素は多くない。老人狩りの続発でびくついている年寄り連中の繰り言、ぼやき、体調不良の告白など、語られる事情は、狭い領域においてバリエーション豊か。
 主人公ビダルは、初老の男。傍若無人で邪悪な若者の襲撃を何度も逃れきる。そんなとき、人生訓が自然と口をついて出る。ひとつは「人間はみな内面では顔をそむけたくなるほど弱いものでありながら、生きるか死ぬかの苦境に立たされると勇敢だ」。マジックリアリズムと現実の境目が、この辺にありそうだ。彼が述べるふたつめの教訓。「宿命に依怙贔屓はなくてもムラがある」。
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