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2006.03.22

『日々の過ぎ方』堀田善衛、ちくま文庫

 過ごし方ではなく、過ぎ方。いかに交わすかではなく、いかに交わされるか。交わされるものの、ちょっと一言ものを言いたくなってしまう大作家のエッセイ、と書くとなんだかつまらなそうだなあ。スペインと日本の文化のちがいといっても、可視的な部分はわずかなのだろう。これをどう嗅ぎ取るのかがこの種のエッセイの定石。
 「広場の孤独」を書いた作家だけあって、キーンとする孤絶感がベースにあって、その感触自体を論理的に説明していく。地中海沿岸地域の夏はたいへんな熱暑で、サハラ砂漠からのこまかな砂塵とともにやってくる熱気。これをサハラ砂漠が存在感を誇示しているのだ、と書く。なるほどなあ。
 唐突ながら、山田稔の一連の著作を思い出す。道端に落ちている犬の糞がついつい気になってしまう、じめっとしている山田の文章。それがいかに、きわめて個人的な視点で書かれていたかがよく分かる。
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