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2009.10.17

『樹液すする、私は虫の女』戸川純、ケイブンシャ文庫

 戸川純様である。どうにも収まりどころが悪く、世の中ではロリータパンクの元祖と目されているらしいが、どんな切り口から見ても常に唐突である。ここでは、彼女の唐突さ、ある表出にいたるアプローチはどのようなものかを検討してみる。彼女が作詞した『好き好き大好き』の冒頭部分は、次のとおり。「常識をはるかに超えてつのる想い/突然変異的に勃発したバラ色の恋/もはや暴力的とも言えるほどの純愛/既に昭和史に刻む勢いのジュ・テーム」。のっけから唐突で、個人的にはたいへんありがたいが、その過程を彼女の個人史から解明できるだろうか。
 たとえば、彼女のデビュー前はどんなだったかをこのエッセイから探ってみよう。彼女は、小学校への通学ルートの途中でぺろっと自動販売機を舐めないと先に進めない癖を持つなど「面倒な」子どもだった。そのまま成長。ディスコに入ると「銀行強盗した気持ち」になり、男の子と海岸を散歩するだけで「婦女暴行をした気持ち」になる。全身で受け止めて生きる。しかし、そこに至る理由や論理が存在しない。
 見かけはタレント本。80年代そのままの戸川純様のキュートなポートレイトも収録。新版も存在するようだ。コンテンツは変動していても、万人を唖然とさせる唐突さはきっと変わらない。

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